長期の別居を理由として離婚が成立した事例
- 職業:
- 医師
- 婚姻年数:
- 25年
- 子供の有無:
- 有り(1人)
- 問題の原因:
- 性格の不一致
ご相談内容
家庭内不和が原因で別居して以来、10年別居が続いていた。その間、配偶者の生活費、子どもの学費は全て依頼者が支払ってきた(配偶者は専業主婦)。
子どもが大学を卒業する見込みとなり、人生を再びやり直したいと思い離婚を決意した。自宅(持ち家)のローンは返済済み。自宅は財産分与してもよいが、金融資産はこちらで取得したい。
一言アドバイス
裁判例では5~6年の別居が続くと、他に原因がなくても離婚を認める傾向にあります。
ただ、財産分与で揉めることも多く(何年も前の資産状況の把握は難しいため)、調停と裁判の双方のメリット、デメリットを勘案して交渉に臨むのが得策です。
アドバイス詳細
交渉段階から受任しましたが、相手方が頑なに離婚を拒みました。調停を申し立てても最初は離婚を拒否していました。離婚後の生活を心配していたからです。裁判に移すこともできましたが(別居期間からみて勝訴の可能性は高いため)、依頼者とも協議して調停での解決を目指しました。
調停では、離婚を求める理由を説明するとともに、当方から積極的に財産分与の和解案を提示しました。配偶者は自宅を分与されるのでメリットが大きいはずですが、手元に現金が少ないことを心配していることが分かりました。
そこで、調停での解決を図ることを前提として解決金をプラスすることを提示しました。調停委員にも説得を依頼したところ、相手方は当方が提示した条件に応じ、調停離婚が成立しました。
本件では、裁判の判決でも離婚成立する見込みが十分にありました。依頼者が別居中も生活費をきちんと負担し、子どもの学費も全面的に負担しており、依頼者に非難される要素がなかったからです。
ただ、財産開示をめぐり時間がかかる可能性がありました(相手方が複数の金融機関を挙げて調査を求めていたため)。依頼者も裁判を望んでいなかったので、総合的にみると調停離婚で決着して良かったと思われます。
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