隠されていた財産を明らかにして財産分与を確実にした事例
- 職業:
- 専業主婦
- 婚姻年数:
- 35年
- 子供の有無:
- 有り(2人)
- 問題の原因:
- 夫が財産を隠している
ご相談内容
夫から離婚を求められた。離婚は仕方がないと思っている。ただ、長年専業主婦だったこと、預金は全て夫が管理していたこと、退職金も教えてくれないことから、きちんと財産分与してくれるか不安である。近々、マンションの売却代金が入るが、夫には借金があるようで勝手に使われるか不安だ。
一言アドバイス
財産分与の協議では、対象となる財産を開示させることが必要ですが、相手が非協力的であれば調停や裁判の中で開示を求めていくことが有用です。
アドバイス詳細
依頼者の話では、夫は浮気をしているようでした。依頼者は検討の結果、離婚することを決めていましたので、こちらから離婚調停を申立てました。調停で財産分与の協議をしようとしても、夫は財産の開示を渋っていました。
マンションの決済日が近づいていたことから、まず、売却代金が夫の口座に入ったのを見計らって預金の仮差押を行いました。どうやら夫は借金返済に充てようとしていたらしく、夫は仮差押の解除を求めましたが拒否しました。その後、離婚裁判に移行しましたが、夫が早期の和解を求めたため、依頼者の意向を十分反映した和解ができました。
高齢者の離婚では財産分与の金額が大きくなることも多く、まずは適切に財産開示をさせる(自らも開示する)ことが大切です。婚姻期間が長ければ大体の財産の検討はつきます。
相手が開示しなさそうであれば、調停や裁判の中で開示を求めていくことが有効です。さらに、離婚前に財産が勝手に処分されそうな場合は、仮差押や仮処分を申し立てることも検討する必要があります。
本件では仮差押をすることで、夫が財産処分できなくなり、早期の和解を希望して譲歩したという効果もありました(和解で慰謝料を認めさせることができました)。
その他の解決事例
公正証書作成後に再協議して条件を修正した事例
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- 職業:
- 会社員
- 婚姻年数:
- 35年
- 子供の有無:
- 有り(2人)
- 問題の原因:
- 妻からの過大な財産分与の要求
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