離婚問題はどのタイミングで弁護士に相談すべきか?
離婚の多くは、協議離婚の方法で成立しています。
そのため、離婚を考えるときに弁護士に依頼する必要はないと考えている方も、たくさんいらっしゃるかもしれません。
確かに、話し合いの段階で弁護士が介入するとなると、相手が身構えてしまいますし、穏やかな話し合いによる解決が期待しにくいことも事実です。
では、どのタイミングで弁護士に相談すべきなのでしょうか?
また、相談するタイミングによって有利不利に影響が出たりするのでしょうか?
今回は、離婚問題をどのタイミングで弁護士に相談すべきかについて詳しく見ていきましょう。
弁護士への相談は早ければ早いほど良い
正直なところ、弁護士への相談は早ければ早いほど良いといえます。
あらかじめに、弁護士に相談することで離婚についての法的な知識を知っているかどうかで、話し合いの内容が異なってきますし、もちろん自分に有利に話し合いを進めることもできるようになります。
とはいえ、現代ではインターネットが広く普及しているため、法的な知識を仕入れるだけであれば検索するだけで簡単に出てきます。
あえて弁護士に相談する必要もないのでは?と感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、インターネットには間違った情報も多く存在していますし、それらすべてを鵜呑みにすることは非常に危険です。
世の中には、まったく同じ状況での離婚というのはありません。
それぞれの家庭で違った事情を持っていますし、それまでの夫婦生活もまったく一緒ということはありえないのです。
となれば、当然、離婚における適正な対応も異なってきます。
他の誰かの経験を聞くだけでは不十分なのです。
自分自身に本当にあった対応をするには、様々な状況にケースバイケースの対応ができる法律のプロ、弁護士に相談するのが賢明です。
話し合いで揉めたら弁護士介入も視野に
もちろん、正しい情報を取捨選択できる方も多くいらっしゃいます。
しかし、そういった方でも、話し合いで揉めるようであれば弁護士への依頼を視野に入れるべきです。
なぜなら、夫婦間の話し合いでは希望通りにならないことで感情的になるケースが多く、取り返しがつかないほど不利な状況を作りかねないからです。
たとえば、言い合いが激しくなるあまり、つい手を上げてしまったとなれば、その後の展開が不利になるのは容易に想像がつくのではないでしょうか?
また、親同士が出てきて話が複雑な方向にこじれていってしまう事態も現実には起こり得ます。
このように感情的になってしまった場合、話し合いで揉める兆しが出てきた場合には、弁護士介入を視野に入れることをおすすめします。
弁護士であれば、あなたの代わりに相手と冷静に話し合いをすることができます。
感情的になることはありませんので、不利な状況を作り上げる心配もありません。
調停は弁護士がいたほうが有利に進められる
話し合いによる解決が困難になり調停申し立てを検討しているのであれば、このタイミングで弁護士に相談するのも非常に良いタイミングです。
離婚調停には裁判所から選任された調停委員が話し合いを率先してくれるのですが、こちらで調停委員を選ぶこともできません。
調停委員とうまく対話ができないと、自分の主張を相手に正確に伝えることができず、望ましい解決が遠のくことになりかねません。
しかし、弁護士に依頼することで、調停委員に専門家目線から意見することができるようになります。
調停委員としても、弁護士の意見を安心して検討することができます。
弁護士の発言がきっかけとなり、手続きが有利に進むケースは過去に何件も見てきました。
中立な立場とはいえ調停委員も人間なのでどちらかを擁護するようなケースも現実にはあるのです。
こうした事態を避けるためにも、調停に臨むのであれば弁護士への相談・依頼を視野にいれましょう。
相手が弁護士に依頼した
相手が弁護士に依頼した場合、あなたもすぐに弁護士への依頼を検討しましょう。
専門知識を持つ弁護士と話し合いを進めるのは素人では困難ですし、気づいたら不利な状況に陥っていたこともあり得るのです。
相手の弁護士はあなたの味方ではなく、あくまでも相手が依頼した弁護士である以上、自身にとって有利な展開になるとは考えないようにしましょう。
可能であればすぐに弁護士に依頼することを強くおすすめします。